【滋賀県】近江八幡(近江八幡市)
琵琶湖に面する近江八幡は城下町であり、近江商人発祥の地でもある。
豊臣秀次が八幡山に築城し、その南麓に城下町を形成、近在の商工業者を城下に集めて楽市楽座による商業振興策で発展させた。
江戸時代以降は天領となり、城下町商人としての特権を失った八幡商人が特産品の蚊帳・畳表・麻布・数珠などの行商を行い、全国各地に出店するようになった。
旧市街地の八幡山南麓の日牟禮八幡宮境内周辺と八幡堀周辺、そこから南に伸びる新町筋と永原町筋を中心とした区域に古い街並みが残っている。
一方で、建築家ヴォーリズが根拠地とした街でもあり、池田町の洋風住宅群を始め市中に30近いヴォーリズ設計の建築物が残されている。
【滋賀県】八幡堀(近江八幡市)201705
八幡堀は武家居住地と町人居住地の境界として開削されたのと同時に、琵琶湖水運の動脈として利用された。
現在も掘割に接して多くの土蔵群が建ち並び、掘割の石垣や石段、船着き場などがかつての湖上交通による物資の集積地としての歴史を伝えている。
【滋賀県】新町通り「旧西川家住宅」(近江八幡市)201705
近江八幡といえば八幡堀の方が有名だが、歴史的風致の点では重要伝統的建造物群保存地区に指定されている新町通りが勝っているだろう。
かつての市街地のメインストリートだが、最寄り駅の東海道線近江八幡駅からは遠く離れているため、古い街並みが手つかずで残されている。
山城があった八幡山を正面に旧西川家住宅(国重文)をはじめとする近江商人の商家が建ち並ぶ。
0コメント