【石川県】長町(金沢市)
城下町金沢は、台地上の金沢城を中心に二重の惣構えが据えられ、点在していた寺院を寺町台地や卯辰山、小立野の3か所にまとめて外城の機能も兼ね合わせた。
武家屋敷も随所に設けられたが、現在まとまって往時の姿をとどめているのは、金沢きっての繁華街・香林坊の近くにある長町武家屋敷群のみである。
鞍月用水と大野庄用水にはさまれ、緩やかに屈曲する東西方向の石畳敷きの通りや南北方向に流れる大野庄用水路に沿って土塀が続き、長屋門を開いている。
【石川県】長町武家屋鋪群(金沢市)201507
大野庄用水沿いに土塀が続く屈曲した通りが長町武家屋敷群のメイン通りにあたる。
近代的な商業施設が多い金沢最大の繁華街・香林坊の近くにありながら、土塀だけでなく長屋門も旧態をとどめ、街並みとして連続性を保っている。
因みに、長町には主に中下級武士が住んでいたが、他の武家街にありがちな長屋状の屋敷でなく独立した邸宅を構えていたのは、百万石という格式故なのだろう。
一般公開されている野村家が1200石、長屋門を残している高田家が500石である。
野村家武家屋敷 1200石
高田家長屋門
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