【京都市】祇園新橋(東山区)
もはや説明不要の花街であり観光スポット「祇園」。
祇園社(八坂神社)の正門前から鴨川の間で近世に発達した花街である。
そのエリアは広大だが、中でも四条通の北側、新橋通を中心とした東西約160㍍、南北約100㍍の範囲が重伝建地区。
両側に並ぶお茶屋建築は切妻造・桟瓦葺・平入・二階建て、元治2(1865)年の大火後に建てられたもの。
1階が千本格子の出格子と駒寄せ、2階が座敷で正面に縁を張り出して簾を掛けている。
訪問時は早朝で、前夜の雨で石畳が濡れていたが、却って風情を醸し出している。
【京都市】祇園新橋「白川」(東山区)201908
白川の清流沿いにお茶屋が並ぶこの一体感が祇園新橋の特徴を示してくれる。
上写真は新橋上から、下写真は巽橋上から撮影。
【京都市】祇園新橋「新橋通」(東山区)201908
重伝建地区のメイン通り「新橋通」両側にはお茶屋が連なる。
一階が千本格子の出格子と駒寄、二階正面は正面に縁を張り出し格子手摺を掛け、簾を掛けている。
【京都市】祇園新橋「路地」(東山区)201908
お茶屋の間を貫く小道は祇園新町に限らず京都の特徴でもある。
反対側の通りまで貫かれているのは「辻子」と呼ばれ、京都で「路地」は突き当りが袋小路になっているものを指している。
一般的な「路地」とは異なり、町家の一部分を貫くように通されている。
【京都市】祇園新橋「巽稲荷」(東山区)201908
新橋通と白川南通が交わる位置にある「巽稲荷」こと辰巳神社。
本来は辰巳の方角(南東)を守るために建てられたと言われているが、「祇園のお稲荷さん」と親しまれ、芸子や舞妓をはじめ芸事に携わる人の信仰が厚い。
【京都市】祇園新橋「巽橋」(東山区)201908
白川にかかる巽橋。
この辺りは人気の撮影スポットになっている。
この橋から四条通に向かう、わずか150m程の短い通りは「切通し」と呼ばれる。
【京都市】祇園新橋「切通し」(東山区)201908
巽橋を渡って四条通に向かう先は細い石畳の小道で、その両側には美しい犬矢来のお茶屋が連なる。
「切通し」という呼び名の由来は不明だが、花街を南北に桐貫くかのように通されていることからそう呼ばれたのだろう。
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